結納返しは何をするの?相場や時期、品物についてご紹介!

結納返しは結納のお返しのことです。
そもそも結納返しって結婚前にするしきたりみたいなものだよね?ってことを知っている人は多いかもしれません。
しかし、「結婚する前にお互いの両親と食事会をやったけどそれとは違うの?」、「結婚と結納は別のこと?」と、なかには誤って理解している人や、大体の内容は知っているけど具体的にいつ、どのように、なにをすれば良いのか、を知っている人は少ないのではないでしょうか?
婚約をした相手から結納をすると言われ、結納返しを行うことになり、よく分からない状態で行ってしまった結果、気づかずに相手側に失礼な印象を与えてしまったら、これから長い付き合いとなる相手の親族から悪い印象を持たれてしまうかもしれません。
ここでは、結納返しを行ううえで疑問に思うことが多い以下の3つの内容を中心に解説していきたいと思います。
- 結納返しを行う時期はいつ?
- 結納返しの相場はどのくらい?
- どのような品物を贈ればいいの?
結納返しは人生で一度経験をするかしないかのことだと思いますので、良い記念に残すことができるようにしましょう。


結納返しとは?
ここでは結納返しについて説明をしていきます。
結納返しとは、婚約をした新婦となる女性側が「袴(はかま)を購入する資金として使ってください」という意味を込めた「袴料」を中心に現金や品物を新郎となる男性側に贈ることです。


えっ!なんで女性から?って思うかもしれませんが、結納で男性側から品物や金品をいただいているのでそのお返しをするということになります。
では、そもそも「結納」ご存じでないかたのために簡単に解説をしていきます。
結納とは?
結納を簡単に説明すると、結婚することを決めた男女2人の口約束だけではなく、お互いの家同士も金品を交わすことで正式に婚約したということを確認する儀式のことです。
結婚は本人同士が結ばれるだけではなくお互いの家同士もこれから親族として関係性を深めていくことになります。
結納は、新郎となる男性側から新婦となる女性側へ結納品や結納金といった品物や金品を贈ることで両家間を結び、関係性を深める意味も持つ古くからある日本独自の伝統です。


結納を交わすことで晴れてお互いの家同士も結びつきをもつということです!
結納は大きく分けると2通りのやり方があります。
ひとつは正式結納、もうひとつが略式結納です。
正式結納
正式結納は婚約をした男女両家の間に仲人(なこうど)をはさんで行います。
お家柄や地域によってやり方が変わってきますが、仲人が男女両家のあいだを行き来して結納品や受書(うけしょ)の受け渡しをします。 そのため、正式結納では男女両家が直接顔を合わすことがありません。
略式結納
略式結納は正式結納を簡略化したやり方になっています。
正式結納と違い仲人をはさまずに本人同士が主体となって行います。
仲人をはさむやり方もありますが、その場合も仲人は式の司会進行を行う役割となり正式結納のように両家のあいだを行き来をするわけではありません。
そのため、本人同士も直接顔を合わせます。
この略式結納をさらに簡略化したものが、婚約をした両家が一緒になって顔合わせをしながら食事をするお食事会となります。
近年では結納を行っても略式結納が多く、正式結納を行う人はだいぶ減ってきています。

日本には古来から「東国」と「畿内・西国」とでは異なる文化圏を持ち、それぞれの価値観をはぐくんできた歴史があります。
そのため地域や家柄によって結納のやり方や、結納金として贈る金額の相場や品物は全く一緒ではなく異なります。
※畿内とは日本では、都や皇居に近い地域を指す呼称。現代の「首都圏」の概念に類似。京(きょう)に近い国々(山城国・摂津国・河内国・大和国・和泉国・の令制5か国)を指す呼称として用いられる。
のことです。
(引用元)Wikipedia 畿内 より
結納返しはやらなければいけないの?

結納返しはやることが当たりまえなの~?

結納や結納返しは絶対にしなければいけないことはありませんよ!
結納や結納返しは古来からの伝統の儀式なので婚約後行うことが必然と感じますが、決してそのようなことはありません。
むしろ近年では形式ばった結納を行うのではなく、婚約をした男女とお互いの両親が一緒に顔合わせをしながら食事会をして済ませることが多くなっています。
食事会は結納とは違い、形式ばったものではないため気軽におこなえ、経済的負担も少ないです。
ただし、地域やお家柄のしきたりによって、または年配のかたは食事会だけで済ますのはどうなのか...と思うかたもいらっしゃいますので、そのような状況の場合は結納を行うことが多くなります。
ここまでの内容だけを考えると結納は儀式とか正直面倒くさいし、経済的な面も考えると食事会で済ますのが最善じゃないか?って思うかもしれませんが結納や結納返しにもメリットがあります。
メリットとしては、結納や結納返しを行うことでこれから私たちは結婚をするんだっていう強い実感を得ることができます。
両家の親睦も食事会よりも強く深めることができます。
なによりも日本古来からの伝統を一生に一度体験することができるかどうかの儀式なので、とても貴重な経験となり、夫婦となった後日、振り返り共通の思い出として話に花を咲かせることもできます。
このようにメリットとデメリットはありますが、結納を行うのか?食事会にするのか?については両親を含めパートナーときちんと話し合って決める必要があるでしょう。

私個人としてはホント貴重な体験なのでおすすめします!

結納返しのやり方は?相場や時期は?
結納返しで贈る結納品や結納金は一体どのようなものを用意すればよいのでしょうか?
ここからは具体的に結納返しのやり方ついて解説していきます。

大きく分けると関東式と関西式の2つがあるの
上記内容(結納とは?)の部分でも軽く触れましたが、関東地方を中心とする「関東式」と、関西地方を中心とする「関西式」によって贈る品物の数や金額の相場が異なります。
主な地域は下の表のようにわかれます。
これから書き綴る内容は自分あった地域の内容を参考にしてもらえると良いです。
関東式 | 関西式 |
---|---|
・関東 ・東北 ・北海道 ・北陸(一部) ・東海(一部) |
・関西 ・中国 ・四国 ・九州 |

私と彼はは東京だから関東式で行うってことですね!

ただ、すべてが違うわけではなくて共通することもなかにはあるので、まずは共通する品物から紹介していきましょう!
※補足ですが、沖縄県もどちらかというと関東式の結納返しや袴料が多いとされています。
共通の結納品
結納や結納返しで贈りあう品物はそれぞれおめでたい意味が込められた食品などが多いのですが、関東式や関西式といった地域に関係なく共通する「おめでたいもの」があります。
では、ご紹介します。
目録
目録とは、結納返しのときに贈る品物について書き記したものことです。
奉書(ほうしょ)と呼ばれる和紙に毛筆で縦書きで書きます。
記入する内容は結納品として贈る品物や日付、名前などを書きます。



それから結納のときに男性側で目録がついていなかった場合は、結納返しのときに目録をつけてはいけません

相手がなくてもこっちはつけてあげたほうが親切じゃないの?

なぜなら、相手側より豪華にしてはいけないという理由があるからなのよ!
末広(すえひろ)
末広とは扇子(せんす)のことです。
「末広がり」という縁起のいい言葉の語源となっていると言われ、結納返しの品物として贈られることがあります。
結納返しで使用する場合は1本ではなく下記イラストのように男性用と女性用の一対(2本)にまとめます。
略式結納(上記:略式結納参照)では、のしと末広に、このあと説明をする袴料(はかまりょう)を添えて贈る場合もあります。
この略式をセットにした「略式セット」は8,000円ほどで購入することが可能です。
御袴料(おんはかまりょう)
御袴料(袴料)は、結納返しのときに品物と共に添えられるお金のことを指します。
文字通り、「袴(はかま)」を購入する代金としてお使いください、という意味をこめるものです。
そもそも結納や結納返しは古来、結婚式を行うための準備をするために行われた風習でした。
結納では男性側から女性側へ、結婚式に必要な衣服を購入するための代金を贈り、女性側からは婚礼衣装として男性が身につける袴を購入するための代金を贈ったわけです。
のし(熨斗)
のし(熨斗)は、本来貝のアワビを引き延ばして乾燥させたもので、さまざまなお祝いごとのときにのし袋やのし紙として使用されることが多いものです。
結納返しのときはのしを品物のひとつとして用意します。

たしか表側になにか書くんですよね?

先ほど説明をした目録をつけて渡す場合には表書きは書かなくていいのよ!
結納返しでは目録をつけて贈ることが多いです。
のしの表書きは、本来目録に書く内容をのしで代用しているだけなので必要がありません。
のし(熨斗)について詳しくは下記リンクを参考にしてください。
地域ごとの結納返し
上記項目にて地域関係なく結納返しで贈る共通の品物について説明をしました。
ここからは関東式や関西式ごとの結納返しについて解説をしてきます。

結納返しをするときに私は関東式だってことはさっきわかったんだけど、関東式と関西式でそんなに内容が変わってくるんですか?

では関東式と関西式を順番に説明していきますね!
結納返しの一般的な相場
結納返しで贈る袴料の相場は、地域によって異なるため一概にいくらと言い切れませんが、現金を包む場合には約30万円が相場とされています。
品物で贈る場合の相場も現金同様に地域によってさまざま異なりますが、約20万円といわれています。
地域関係なく結婚関係のお祝いごとで包むお金は、結納や結納返しに限らず割り切れない奇数の金額がおめでたいとされています。
関東式
関東式の結納返しでは結納金の半分の額を結納返し・袴料として用意します。
近年では、結納金の3割というのも見られます。
これは、もともと関東地方における婚姻のありかたが両家平等という概念で伝わってきているからです。
関東式の具体的な地域としては文字通り関東地方、そして東北、北海道、北陸東海の一部などが関東式を基本としていることが多く、沖縄もどちらかというと関東式が多いとされています。
※諸説ありますが、平安時代の末期に東海地方の伊豆(静岡県)で結ばれた源頼朝と北条政子の結婚は、恋人同士が将来を誓って手に手を取り合うという意味だけでなく、都で強大な権力を誇った平氏に対抗するために源氏と北条氏が手を結んだという意味合いもこめられていました。このような背景から結納返し・袴料は半分とされてきた歴史があります。
結納品はいつ贈るのか?
結納返しをいつ贈るのか?についてですが、正式結納では結納が終わった後日にあらためて相手への返礼として男性の家に持っていきます。
ただし、近年では結納も略式が主流となっているため結納と結納返しを同じ日に行うことが多くなり当日に渡すことが多いです。
他にも以下のように時期は様々となっています。
- 結納と結納返しを同じ日に行う場合
- 新居に入居したあと落ち着いてから改めて行う場合
- 入居日の前日あたりの荷造り日に行う場合
荷造り日とは・・・嫁入り道具をまとめる日を指します。
最近では同棲から結婚に至るパターンも多いので特に気にする必要はありませんが、実際に女性側が実家から送り出されて新居に入るという場合は、荷造りとの兼ね合いを考えて負担にならないようスケジュールを組む必要があります。
関東式の相場
関東式の結納返しの相場ですが、上記内容の通り3割~半返しが基本となるため、具体的な金額で覚えるよりは何割お返しすると覚えておくとわかりやすいです。
すると結納でいただいた金額からお返しの金額を計算し考えることができます。
例えば、結納金が90万円だった場合には30~45万円が相場になります。
関東式の結納品
関東式で贈る結納品は
- 子生婦(こんぶ)
- 寿留女(するめ)
- 勝男節(かつおぶし)
- 友白髪(ともしらが)
- 家内喜多留(やなぎだる)
これらの品物に共通の結納品で紹介をした目録、のし(熨斗)、末広、御袴料(結納金)を含んだものが正式結納の品物です。

意外と種類があるんですね!


良かった!

子生婦(こんぶ)
子生婦(こんぶ)は、文字通り海藻の昆布を品物としたものです。
子生婦(こんぶ)を贈る理由は、言葉の意味と音に合わせた2つの想いが込められています。
意味としては文字通りですが、子孫繁栄を表ししていて、子宝に恵まれますようにという意味があります。
一方、音としてはよろこんぶが語源にあります。
結婚をきっかけに喜び多き家庭をつくることができますように、という想いが込められています。
寿留女(するめ)
「寿留女(するめ)」もまた、「子生婦(こんぶ)」と同じくさまざまな意味を込めた品物です。
品物としては文字通りイカを乾燥させたスルメのことですが、長持ちする優れた保存食であることから夫婦の仲が長持ちしますようにという想いが込められています。
「妻は家を守るもの」という価値観が根底にあった時代には、結婚にあたり女性はさまざまな期待を背負いました。
家庭において寿(よろこばしいこと)が留(とどまる・長く続く)ことを願うという意味を込めた品物といえます。
勝男節(かつおぶし)
勝男節(かつおぶし)は、みなさんご存知の魚のカツオを干して削った鰹節のことです。
鰹節は古くから保存食として重宝されてきました。
「カツオ=勝男」ということで、武士が出陣する際には鰹節が食卓に並んだという歴史的事実もあります(「勝男武士」と表記されることもあるようです)。
勝男節(かつおぶし)は、まさしく家庭を背負う男性に期待するという想いをこめて結納返しで贈られます。
友白髪(ともしらが)
結納返しで贈られる「友白髪(ともしらが)」は、白い麻糸(あさいと)と呼ばれる麻の繊維を束ねて作られたものです。
文字通り、歳をとり高齢になってくると白くなる髪になぞらえたものです。
友白髪(ともしらが)には「白髪が生えるまでともに仲良く過ごしてほしい」という想いがこめられています。
「とも」をあえて「友」としているのは、「2人仲よく」という意味をより強めるねらいがあります(地域によっては共白髪と表記されることもあります)。
家内喜多留(やなぎだる)
家内喜多留(やなぎだる)は、文字通り「これから作られる家庭が喜び多きものでありますように」、また「喜びが長く続きますように(とどまりますように)」という意味を込めた品物で、現在ではお金の包みを指します。
結納や結納返しで贈られる品物は、お酒や、お酒と一緒に食べるスルメなどのおつまみのことをいう酒肴(さけさかな)と婚礼準備用のお金小袖料(こそでりょう)・袴料でした。
かつては「柳樽」と呼ばれる樽にお酒を詰めたものでしたが現在では形が変わりました。
関西式
関東式では両家が五分五分の平等を基本としているのに対し、関西式は女性側が男性側に従うという男性上位の伝統的な概念があります。
言い換えると婚姻の儀を執り行うに際しては男性側が女性側の面倒を見るという姿勢であるため、結納に関してお金を多く出すのは男性側となり、関東式よりも額の割合が低くなっています。
関西式の具体的な地域としては、関西、中国、四国、九州が多いです。
結納品はいつ贈るのか?(関西式)
関西式では結納後が一般的です。
結納日と結納返しの日を両家の間で取り決め、日を置いて行います。
結納の品に合わせて結納返しの品を選ぶことができる、という点がメリットといえるでしょう。
関東式と同様にお互いの実家が離れていると持っていくことも簡単ではありません。
そのため、事前に両家で話あっておく必要があります。
関西式の場合は基本的に当日に行われることはありません。
それは、つき返し(同じ品物をすぐ返されれる=突き返されるという意味)があるとされるからです。
関西式の相場
関西式の結納返しの相場は結納金の1割程度となります。
地域によってはなにも贈らないところもあります。
現金だけでなく品物を贈る場合も同様です。
関西式では男性側に贈られたものよりも控えめなお返しをすることです。
ただし、関東式と関西式という違いがあるので「ウチの地域ではこうだった」というように勝手に決めてしまうのは良くありません。
考え方の違いから両家の関係にヒビが入ってしまうことも考えられるため、あらかじめ結納や結納返しをどのように行うのかは両家で話し合いを行うことが良いです。
関西式の結納品
関西式では袴料(現金)は上記内容の通り相手方の1割、またはなにも贈らないのが基本でした。
しかし、品物をそろえてお返しをする場合もあります。
以下は関西式ならではの品物になります。
肴料(さかなりょう)
肴料(さかなりょう)の肴(さかな)とは、いわゆるおつまみのことです。つまり、肴料とはおつまみの代金を指します。
簡単にいうとお金を贈ることです。
肴料は別名「松魚料(まつうおりょう)」とも呼ばれます。
これは、肴の中でも特に「勝男節(かつおぶし)」の代金という意味合いを込めたものです。
鰹節を削ったところが木の年輪のように見えることから、縁起の良い木である「松」が使われています。
酒料(さけりょう)
酒料(さけりょう)は、文字通りお酒の代金のことです。
肴料と同じくお金を包んで贈るわけですが、地域によっては「多留料(たるりょう)」「家内喜多留料(やなぎだる)」などと呼ばれることもあります。
その他の結納返しの品物
これまでの内容で、結納返しや袴料は品物とお金を贈る風習であるわけですが、あえて伝統的な品物や現金ではなく、より現代的なプレゼントが選ばれるケースも多くなっています。
スーツや時計、バッグなどが人気です。
特に時計はブランド品の腕時計が選ばれているようで、男性が女性に贈る婚約指輪のお返しという意味が込められているようです。
地域ごとの早見比較表
上記内容にて関東式と関西式の違いについて解説してきました。
簡単に見比べれるように表にしましたのでご参考ください。
関東式 | 関西式 | |
---|---|---|
具体的な地域 |
・関東地方 ・東北 ・北海道 ・北陸東海(一部) ・沖縄(関東式が多い) |
・関西 ・中国 ・四国 ・九州 |
結納返しの相場(袴料) | 結納金の3割~半分 | 結納金の1割程度 ※地域によってはなにも贈らないところもある |
いつ結納品を贈るのか? | 略式結納では同じ日に行うことが多い | 結納後が一般的(同じ日に行うことはほとんどない) |
地域共通の結納品 |
・目録(もくろく) ・末広(すえひろ) ・のし(熨斗) |
|
結納品 |
・子生婦(こんぶ) ・寿留女(するめ) ・勝男節(かつおぶし) ・友白髪(ともしらが) ・家内喜多留(やなぎだる) |
・肴料(さかなりょう) ・酒料(さけりょう) |
結納返しのマナーと注意点
結納返しでは御袴料(おんはかまりょう)として現金を贈るわけですが、贈るときに使用するご祝儀袋についてや渡し方、注意点について解説していきます。
ご祝儀袋
結納返しで現金を贈る場合にはご祝儀袋を使用します。

いろんな種類があるからわからないよー!!

淡路結びになっている水引のご祝儀袋は下図のようなものになるわよ!
※淡路結び・・・一生に一度きりでよい喜びや、繰り返し起こることを望まないといった思いが込められている結び方で、結婚や結納のようなお祝いごとのときに使用されます。
また、2人の強いきずなをも表現しています。
現金の包み方
ご祝儀袋に包む現金はお祝いごとなので新札にし、ご祝儀袋の中に現金を入れる袋である中袋(中包み)の中に入れます。
包む金額は奇数の金額が望ましいです。

銀行でも交換できる枚数が決まっていることがあるので、早めに用意することが良いです!
中袋(中包み)には金額を入力する必要があります。
書き方は金百萬圓也という旧字体で書くのが正式な方法になります。
中袋に金額の記入が終わったらご祝儀袋に入れて水引をかけます。
渡し方
ご祝儀袋に入れた御袴料を渡すときですが、袋の状態で持って行きそのまま渡すことはマナーとしてはもちろん良くありません。
どんなに笑顔で丁寧にお辞儀をしていようとも大変失礼とされてしまいます。
渡し方としては、袴料を渡す際には白木の台、もしくは黒塗りの台に載せ、さらに袱紗(ふくさ)に包んで渡すのが正しいマナーになります。
ただし、結納のときに袱紗(ふくさ)がかけられていなかった場合は、結納返しのときも袱紗をかける必要はありません。
結納日の当日に結納返しをする場合も、後日別日に行う場合も持ち運びのときには風呂敷で包み、相手側に渡すときに風呂敷を外します。
ご祝儀袋を載せていた台や袱紗(ふくさ)は持ち帰ることができます。
ただし、載せている台が白木の台であった場合は別です。
白木の台とは色を塗っていない木のままの台のことで、2つとない清純な心を意味しています。
そのため、基本的には何度も繰り返して使うことはできない物となるため、持ち帰ることができません。
袱紗(ふくさ)とは・・・絹で作られていることが多い風呂敷のようなイメージのものです。
サイズも風呂敷よりも小さく、冠婚葬祭時の祝儀袋などを包むときに使われる布のことです。
気を付けたほうがいいこと
結納返しで気を付けるべきことですが、まず第一に男性側よりも控え目な内容にするということです。
関東式であれ関西式であれ、結納返しで包むお金は結納の際に男性側から贈られる金額よりもかなり少なく設定します(関東式なら3割~半額、関西式なら1割もしくは渡さない)。
品物においても同様で、男性側より豪華であっては失礼にあたるとされています。
ほかにも結納返しの品物とは別に手土産を持っていく場合には、切れるに関するものはタブーとされているため選ばないように注意しましょう。
ようかんなどは美味しく上品な感じがするので手土産に向いていそうですが、切らなければ食べられないので向いていないことになります。
結納返しをいらないと断られた場合
結納をすることになった場合、結納返しをすることはごく一般的なことですが、絶対にしなければいけないわけではありません。
地域などにより結納返しをしなくてもよいことがあります。
実際に男性側から結納返しは必要ないと断りを入れられる場合もあります。
その場合は、ホントに贈らなくてマナー違反にならないだろうか?って思うかもしれませんがホントに贈らなくても問題はありません。
逆に男性側が必要ないと言っているのに、こちらが失礼になると思って気を使い贈るほうが相手側が良く思わないこともありえます。
結納返しの有無についてはあらかじめきちんと話し合いをしておくとお互いのズレが起きずに円滑に進めることができるでしょう。
結納返しのおすすめ
熨斗や末広、御袴料などといった古式ゆかしい結納返しの品を選ばず、より現代的なプレゼントを選ぶ。そんなカップルも増えています。
これもまた時代の流れであり、決してダメなことではありません。
腕時計やスーツなどがよく選ばれていますが、基本的には贈り主があげたいもの、贈られる人が欲しがっているもので問題ありません。
これでなければならないという決まりはありません。
では下記にて結納返しのおすすめの商品をご紹介します。
結納返しセット
熨斗や末広、袴料、また関東式なら勝男節や寿留女、友白髪など、さまざまなものを合わせて贈らなければならない正式な結納返し。
しかし、いちいちひとつずつ手作業で用意しなければならないというわけではありません。
最近では、専門ショップで「結納返しセット」を購入して贈るというパターンも増えています。贈るべき品物を“全のせ”した豪華版、必要最小限の品物をまとめた略式など、商品はさまざまです。
結納返し-関東式結納品- 関東式孔雀セット 9点 代書無料
価格 | 52,800円(税込) |
---|---|
内容 | 家内喜多留、末広、友白髪、コンブ、スルメ、目録、のし、結納金、鰹節
袴料、家内喜多留を入れる金封(各1枚)、結納飾り収納箱 |
サイズ | 幅89cm×奥行21cm×高さ6cm
半間床(約90cm)程度のスペースが適しています |
その他 | 目録など代筆すべて無料、進め方シナリオ、飾り方・片づけ方の説明(写真・イラスト入り)付き |
創業90年の老舗結納店が手掛けた関東式の結納返しセットです。
黒塗り台を2枚にしたことにより豪華さがアップし、当日作法に困らないように進め方のシナリオや、飾り方の説明書までついています。
地域にあわせ、青紙、赤紙の選択や、毛せん、風呂敷、目録台なども別途オプションでお求めできます。
※ボタンを押すとYahoo!ショッピング内の商品ページにつながります。
腕時計
結納返しとは、女性側が男性側に贈るもの。その品物として、「腕時計」が選ばれるケースが増えています。
その理由は、いくつかあります。
たとえば、家庭を持って働く男性の背中を押すという意味合いがあります。
腕時計は実用品であると同時に、“働く男性”のシンボルとして機能するアクセサリーでもあります。
家庭を引っぱっていく頼もしい存在として期待を込めて、腕時計を贈るわけです。
また、ほかにも「長く時を刻んでいきますように」というロマンチックな意味も込められています。
スーツ
腕時計が“働く男性のシンボル”なら、スーツは“働く男性の戦闘服”であるといえます。結婚後には必ず袖を通す機会があるということから、結納返しの品として選ばれています。
また、そのほかにも、古い時代の名残りという側面もあります。
そもそも結納返しは古来、「袴料」を贈るという名目で行われていたものです。
結婚式用の衣装である袴を買うための代金をこれで賄ってください、という意味をこめているわけです。つまり“服代”を贈っているわけです。
しかし、現代人は袴をはきません。
そこで、かわりにスーツを贈るわけです。